浜松 磐田 袋井を中心とした県西部で「木の香りと暮らす」をコンセプトに家造り│宮大工の伝統技術を活かした耐震等級3×高気密高断熱の住まい│宮大工天峰建設KAHOU澤元です。
エアコンを使ったことがある人であれば、冷房と除湿は何が違うのか？どのように使い分けていけば良いのか？一度は疑問に感じたことがあると思います。
どちらの機能も部屋の温度が下がるので、同じ機能だと思われがちですが実は全く違った機能です。
今回の記事では機能の違いを理解して、どのように使っていくべきか理解して選択できるように解説していきたいと思います。
【冷房と除湿の違いは？】
エアコンには冷房・暖房・除湿の３つの機能が備わっています。ちなみに、この３つの機能が備わっている設備はエアコンしかありません。
かなり優秀な設備機器です。
その中でも冷房と除湿は部屋の温度を下げる効果があるので、よく間違われますが全く異なる機能なので、それぞれの役割と効果を理解して適切に使い分けれるようにうしていきましょう。
部屋の温度を下げるなら冷房
冷房は室内の温度を下げる機能です。
なぜ冷房は部屋の温度が下がるのか？その仕組みについて解説していきます。
冷房運転を行うと、コンプレッサーで圧縮して冷やされた冷媒が導管の中を流れ、エアコンの中にある熱交換器というアルミの何層にも重なったフィンを冷やします。そこに空気を送ると、冷たい風ができて部屋の温度が下がります。
以下の順序を繰り返すことで部屋が冷えていきます。
- 室内機のファンが「暖かい空気」を吸い込みます
- 熱交換器で「暖かい空気」から取り出された熱は、冷媒によって室外機に運ばれます
- 熱が少なくなった「冷たい空気」は部屋の中に戻されます
- 室外機に運ばれた熱は、熱交換器で取り出され、ファンの風に乗って外に出ていきます
- 熱がなくなった冷媒は、ふたたび部屋の熱を運び出すために部屋の中に戻っていきます
引用元：ダイキンHP
冷房によって熱い空気が外に取り出され、涼しい空気が室内に循環することで快適な環境になります。
人間が快適だなと感じるためには温度と湿度の関係性があります。
冷房は温度を下げることには長けていますが、湿度を調整することは目的としていません。
冷房をすることで快適だと感じるのは、温度が下がることで空気中の水蒸気が凝結しやすくなり結果的に湿度も下がっているためです。
部屋の湿度を調整したい時には、冷房機能は向いていません。湿度をコントロールしたい時には除湿機能が推奨されています。
【夏場の室内の温度を下げたいなら冷房】
真夏の暑い日に家に帰ってくると、とてつもなく室内が暑くなっているためすぐに部屋の温度を下げたくなります。
そんな時は冷房機能を使うと部屋の温度が下がって快適な室内になります。
電気代が気になる方は、設定温度を高めにして扇風機と併用することをお勧めします。
湿度を下げるなら除湿
除湿とは室内の湿度を下げる機能です。
なぜ除湿は室内の湿度が下がるのか？仕組みについて解説していきます。
除湿運転を行うと、エアコンが湿度の高い部屋の空気を吸い込み、アルミの熱交換器で熱をうばって空気の温度を下げます。
そうすると、空気が冷えて含むことのできる水分量が減り、空気中にいられなくなった水分が水滴としてアルミの熱交換器に現れます。
引用元：ダイキンHP
その水滴を集めてホースを通じて部屋の外に出すことで、部屋の水分量が減り、乾燥した空気を再び部屋に戻します。これを繰り返すことで、部屋の水分をどんどん外に出して、湿度が下がります。
引用元：ダイキンカタログ
【同じ除湿でも種類がある】
除湿機能には主に3つの種類があります。
現在ご家庭で使っているエアコンの機能がどれに該当するのか知りたいときは取扱説明書をみるとわかります。
除湿には「弱冷房除湿」「再熱除湿」「ハイブリッド除湿」があります。外に水分を追い出す仕組みは同じですが、部屋に戻す空気の温度が違います。
【弱冷房除湿とは】
水分を集めるために温度を下げた空気をそのまま部屋に戻します。弱冷房をかけているのと同じようなため、肌寒く感じることもあります。
【再熱除湿とは】
水分を集めるために温度を下げた空気を、ちょうどいい温度に暖めなおしてから部屋に戻します。部屋の温度を下げずに、湿度だけを下げることができます。しかし、部屋に戻す空気を暖めなおしているので冷房より少し多くの電気を使います。
【ハイブリッド除湿とは】
ハイブリッド除湿は、従来の除湿とは全く異なるしくみで、水分を集めるために温度を下げた空気を、室内の空気とまぜ室温に近づけて送風するため、寒くなりにくく消費電力は控えめです。
引用元：ダイキンカタログ
除湿機能の種類によって目的や使い方もかわってきますので、各家庭に合う除湿機能をもったエアコンを選定するといいです。
【除湿はどんな時に使うの？】
結論からいいますと、春先の気温の高いときや梅雨時期の湿気が多い時期に除湿を使用することをオススメします。
春先や梅雨時期は真夏に比べると気温が高くないので、除湿機能を使えばジメジメとした湿気を取り除くことで暑さを軽減でき十分快適に過ごすことができます。
冷房より除湿のほうが電気代も安いので気温が高くないときは除湿のほうが経済的になります。
まとめ
冷房と除湿の違いを理解して適切に使うことで、無駄な電気代を払うことなく快適に過ごせます。
冷房を使うときは真夏の気温が高く室温を下げたいときに使いましょう。
除湿を使うときは春先の気温の高くないときや梅雨時期のジメジメとした湿気を取り除きたいときに使いましょう。
エアコンを適切に使うことで、熱中症の予防やカビの繁殖を防いでくれます。
どうしても電気代のことが気になって使うことを控えがちですが、高性能住宅であればそこまで気にする必要はありませんし、ひと昔に比べればエアコンも省エネになっています。
エアコンを使うのを我慢して体調を崩したり、家の中がカビだらけになってしまうことを考えればエアコンを適切に使用して快適に過ごすことのほうが豊かに暮らせると思います。
