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木はなぜ割れるの?|「割れ」と「折れ」の違いを宮大工が解説

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2026.11.01

浜松 磐田 袋井を中心とした県西部で「木の香りと暮らす」をコンセプトに家造り|宮大工の伝統技術を活かした耐震等級3×高気密高断熱の住まい|宮大工天峰建設 注文住宅ブランドKAHOUの澤元です。

「木を知る、木と暮らす。|KAHOUの木の話」

第4回は、木材の「割れ」についてお話ししたいと思います。

KAHOUの家では、柱や梁などの木材を見せて仕上げることがあります。

そんな木材に割れを見つけると、

「この柱、大丈夫なの?」

「このまま折れてしまわない?」

と心配になる方もいらっしゃると思います。

今回は、なぜ木は割れるのか。そして「割れること」と「折れること」は何が違うのかをお話しします。

Q. そもそも、なぜ木は割れるのですか?

大きな理由は、木材が乾燥すると縮むからです。

伐採したばかりの木には、多くの水分が含まれています。

そこから乾燥して水分が抜けていくと、木材は少しずつ収縮します。

ただし、木はすべての方向に同じように縮むわけではありません。

さらに、乾燥するときには表面から先に水分が抜けていきます。

表面は縮もうとしているのに、内部にはまだ水分が残っている。

その差によって木材の内部に力が掛かり、耐えきれなくなったところに割れが発生します。

森林総合研究所でも、乾燥中の表面と内部の水分差が木材の割れにつながることが説明されています。

つまり、乾燥による割れは木という自然素材に起こり得る現象なんですね。

Q. 「芯持ち材」は割れやすいのですか?

はい。

芯持ち材とは、木の中心である「芯」を含んで製材した木材です。

柱などでは、この芯持ち材を使うことがあります。

私たちが古い寺院を改修していても、芯持ちの柱や梁には、ほとんどと言っていいほど割れが見られます。

芯持ち材は、木の中心と表面で乾き方が違うことに加え、年輪に沿う方向と中心から外側へ向かう方向で収縮する量が違うため、乾燥割れが発生しやすい木材です。

ですから、

「柱が割れている=悪い木材」

ということではありません。

Q. 割れていても大丈夫なのですか?

ここは少し注意が必要です。

古い寺院を見ていると、大きな割れが入っている柱や梁でも、何十年、何百年と建物を支えているものがあります。

腐れなどがなく、割れの状態を確認して構造上問題ないと判断できれば、そのまま使い続けられる木材もたくさんあります。

ただし、

「乾燥割れなら全部大丈夫」

ということでもありません。

木材の割れは、状態を見て判断する必要があります。

Q. 大工は割れのどこを見ているのですか?

私が木材の割れを見るときは、

・どのくらい乾燥しているのか
・割れはどのくらい深いのか
・どこまで長く続いているのか
・木目がどの方向に走っているのか

などを見ています。

特に気になるのは、木材の表から裏まで割れがつながっている場合です。

一つの面に少しだけ入った割れと、反対側までつながる深い割れでは、同じ「割れ」でも見方が違います。

また、深い割れが長く続いている場合も、

「このまま裂ける方向に進まないか」

と注意して見ます。

木目や乾燥状態を見ながら、今後さらに割れが進みそうなのかも考えます。

つまり私たち大工は、「割れている・割れていない」だけを見ているわけではありません。

Q. 杉・桧・松では割れ方が違いますか?

私自身、実際に木材を扱っている中では、杉・桧・松だから大きく割れ方が違うという印象はあまりありません。

それよりも、

芯持ち材なのか。
どの程度乾燥しているのか。
どのような木取りなのか。

といった条件の影響を強く感じます。

木材は乾燥によって収縮・膨張し、その縮み方が方向によって違うため、割れや反りが発生します。

Q. 「割れ」と「折れ」は何が違うのですか?

ここは、よく混同されるところです。

簡単に言うと、

「割れ」は、木材の一部に亀裂が入っている状態。

「折れ」は、掛かった力に木材が耐えられず、部材として破壊してしまった状態。

と考えると分かりやすいと思います。

例えば、柱に縦方向の乾燥割れが入っていても、木材全体が破壊しているわけではありません。

一方で梁などに大きな力が掛かり、木材の繊維が破断して荷重を支えられなくなれば、構造上の破壊になります。

ですから、「割れているから、そのうち折れる」というものではありません。

「木は割れるもの」でも、状態を見ることが大切

木は工業製品ではなく、自然素材です。

乾燥すれば縮み、場合によっては割れたり、反ったりすることがあります。

だからといって、割れをすべて気にしなくていいということでもありません。

大切なのは、

「割れているかどうか」ではなく、「どのように割れているのか」

を見ることです。

私たち宮大工は、木の乾燥状態や木目、割れの深さや長さなどを見ながら、その木を使えるのか判断しています。

KAHOUの家では、木材をそのまま見せることも多いため、年月が経つにつれて乾燥割れが見えてくることもあります。

それも本物の木を使っているからこそ起こる変化の一つです。

木の性質を正しく知ることで、

「割れているから怖い」

ではなく、

「木はこうやって変化していく素材なんだ」

と感じていただけたらと思います(^^)

【参考:KAHOUの家】外観デザインの特徴>>>https://tenpou.net/all/blog0016/

【参考:KAHOUの家】KAHOUとは>>>https://tenpou.net/about/

【参考:KAHOUの家】設計のこだわり>>>https://tenpou.net/quality/architect/

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