浜松・磐田・袋井を中心とした県西部で「木の香りと暮らす」をコンセプトに、宮大工の伝統技術を活かした耐震等級3×高気密高断熱の注文住宅を建てているKAHOU(天峰建設)の澤元です。
家づくりに使われる木材は国産材ばかりが、使われているわけではありません。外材といわれる輸入材も使われていることはご存じでしょうか?
日本の木材自給率によると約6割が輸入材が占めています。
輸入材を使うことは、決して悪いことではありませんが自分の家の木材が、どこの産地なのか知っておくことも重要なことです。
今回は日本の林業の現状と輸入材を使用するときの注意点をお話させていただきます。
【日本の林業の現状】
日本は国土の2/3が森林という世界でも有数の森林大国です。
そのうちの4割が戦後に植林されたスギ、ヒノキなどの針葉樹による人工林です。
今、戦後に植林された木材が利用可能な時期を向かえていますので、積極的に国産材を使うことをオススメしています。
まずは、国内で消費する木材のうち国産材が占める割合を示す「木材自給率」はご存じでしょうか?
2021年度の林野庁の統計によると41.1%と12年連続で増加しています。2000年の国産材自給率の19.8%と過去最低を記録したときから比べると、2倍近く国産材が使われるようになりました。
増加している理由としては、国や自治体の取り組みや間伐材の有効活用もありますが、バイオマス燃料などにも使われています。
昭和30年の木材自給率は94.5%もありながら、なぜ、国産材が使われなくなったのか、昭和35年から木材の輸入自由化が段階的に進められたことで輸入材が安く手に入るようになり、国産材が使われなくなりました。
その結果、国内の林業が衰退してしまい山が荒れ、花粉症の原因になるなどの環境問題にもなっています。
山から切り出した木材を搬出するに、林道などを整備するなどコストがかかります。
輸入材が安価に入ることから、コストが合わず国産材が使われなくなってしまったため、林業従事者も減ってしまい人手不足も深刻な状況です。
国としても2025年までに木材自給率を50%までに上げるという目標を掲げています。
そして、以外と知られていないのが、輸入材の金額が上がっていることもあって、国産材のほうが安くなっていることが知られていません。
国産材を有効活用していくことで林業の活性化や脱炭素社会の貢献にも繋がります。
引用:林野庁HP
【輸入材を使用するときの注意点】
輸入材を住宅に使うときに、気を付けないといけないことがあります。その木材が日本の気候風土に適しているかです。
日本の気候は高温多湿な時期があったり、乾燥する時期があったりと季節によって条件が変わってきます。
過酷な気候条件に耐えられる木材を使わないと、腐ったりシロアリ被害にやられてしまったりと長持ちしません。
木材も植物なので、基本的にはその土地の気候風土に合っているから、成長していくものです。環境が合わなければ枯れたりして、その土地に根付くことはありません。
住宅に国産材を使うということは、日本の気候風土に何十年と耐えて成長してきたので建築資材としては十分適していると共に理にかなっているとも言えます。
まとめ
天峰建設としては、良質な国産材を工場で乾燥させ在庫としてストックしています。
原木市場から木材を仕入れ、自社の製材所で木材を見極め用途にあわせて製材していきます。
そうすることで、適材適所に木材を使用することができるので良質な建築資材として、長持ちする住まいをご提供できます。
ときには構造材として大木が必要なときに国産材では大木がないので、輸入材を使用するときもありますが樹種や強度を見極めて使用しています。
国産材も輸入材も適材適所に使用することが最も大切なことです。
いつでも木材の見学ができますので、ご興味のある方は連絡お待ちしています。